浪速は1970年に世界で初めて、予め作った複数の中子を一つの金型に挿入して、次にワン・ブローすることにより継ぎ目の無い一個の中子にする方法を開発し、同年特許を取得しました。この方法により一体中子やチラ−・ケレン入り中子の製作が容易になりました。
後にこの方法はV−6や直4、直6エンジンのクランクケースとボア中子のパッケージに成功裏に採用されました。
浪速接合システムが発明される以前は、クランクケースとボア-中子は個別に製造され、接着剤もしくは機械的な固定(ボルト締め)により一つのパッケージに組み立てられていました。
この方法は寸法バラツキがあり、精度が安定せず、また中子の各エレメント間の隙間による鋳バリの発生、接着剤によるガス欠陥の発生、生産性が低い等の欠点がありました。
シェル中子造型機では、とくに水平割りの場合に中子の上にブローチップが形成されます。
このブローチップは手作業もしくは機械的に折り取らねばなりません。
また金型の吹き込み口の周囲には余剰砂が残ります。余剰砂は金型の上面から自動スクレーパーで機械的に掻き落とさなければなりません。私たちの分析によれば、吹き込み口一箇所当たりで砂のロスは35〜40gに達します。一日一台のマシンでは最低100kg程度の砂のロスがあります。これは資源の無駄使いのみならず、各種の問題を生じています。
浪速は1993年特許取得から今日まで、色々なブローチップレスノズルを改良・開発してきました。現在このブローチップレスノズルは新規造型機に採用されていますが、お客様の要望に応え古い機械も改造を行っています。